今回は以前戸建てをシェアハウスにした際に、どのようにバリューアップしていったのかを書こうと思います。
キーワードは「ローコスト」そして「レトロ」。

もともとの間取りですが、3LDKで各個室は和室となっていました。各個室を洋室へと変えるのには当然コストがかかります。そこで和室はそのまま和室として使用することに。そしてLDKに関しては玄関とダイニングキッチン、ダイニングキッチンとリビングの間に間仕切りもあり、各空間で床の素材も違うので空間としてLDKと呼ぶにはやや違和感がありました。


今回、玄関→ダイニングキッチン→リビングと続くこの空間がシェアハウスの共有スペース=各個室をつなぐ空間となり、この空間をどのように作り込むかがデザインの肝となりました。しかもローコストで・・・。

ここで私が注目した素材は構造用の合板(ベニヤ)です。
今回玄関からダイニングキッチン・リビングへの間仕切りを撤去してひとつの空間として、この素材を床に貼りました。もともと下地材として使われるのですが、その木目は非常に表情豊かで個性的。しかも1平方メートルあたり1000円以下(材料のみ)のローコスト!!床に貼って塗装するとその木目がつくり出す表情により、緩やかに和の空気感を感じることも出来るのです。


 生まれ変わったリビング。


実はこの「緩やかに」というところが非常に大切です。
建物自体は和風ではないので和に寄りすぎるのもデザイン的にちぐはぐで、かといってまったく和の要素を排除してしまうのも、各個室(和室)をつなぐ空間としてはNG。
もうひとつの「緩やかな和」を演出するアイテムとして照明器具があります。和紙貼りの照明器具で共有空間を懐かしくやさしい雰囲気にしました。そこに少し「レトロ」を感じるソファやテーブル、味のある足場板でつくった簡易カウンター(ローコスト!)などを設置し、全体として非常に居心地のいい共有空間が出来上がりました。

「築年数は経ってますが、レトロでヴィンテージですよ」
そう言う価値観の軸でお客さんを集客しすぐ満室に。


 既存の照明もなんだかレトロです。


各個室も「和室じゃありません。『茶室』なんですよ」と言えばなんだかお洒落に思えてくるはずです。


 お茶セットを用意することで茶室に。


少し発想をかえることで、今まで気づかなかった良さが見えることってあると思います。